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2006年9月 7日 (木)

サラ金(その4)-貸金業規制法の改正

昨日に引き続きサラ金関係を書いてみます。

(1)貸金業規制法の改正の影響

国会で成立していないので、未だ影響を論じるのは早いのでしょうが、自民・公明で過半数を押さえているのだから、よっぽどの造反が出ない限り、今の案と大きく異なることはなく、改正されるだろうと思うのです。

さて私の8月22日のエントリーサラ金ビジネス(その1)は、出資法の上限利率(年利29.2%)で支払った利息に対し、利息制限法の最高限度利率(元本100万円未満は年18%)を超えて支払った利息をサラ金業者から取り戻す話しを書きました。即ち、最高裁は最近この取り戻しについて利用者に有利な判決を出している。しかし、やはり取り戻しには手間がかかると書きました。

何故単純ではないかというと、例えば利息制限法第1条2項に「超過部分を任意に支払つたときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができない。」と規定されていることから、任意性についての争いが生まれるからです。

そこで、貸金業規制法が改正されたらですが。もし、利息制限法の関連部分も改正されるなら残念ながら新たに制定される最高利率が生きることになります。もし、利息制限法が改訂されなくても、やはり私は取り戻しは相当苦しくなってしまうだろと思います。

この辺りについては、法廷で争っておられる弁護士の方が一番良くアドバイスを頂けると思います。寺本ますみ弁護士は、ブログ「弁護士のため息」の9月7日のエントリー グレーゾーン金利問題が大変なことに!!で「サラ金業界にやさしい金融庁案」と言っておられます。

(2)金融庁にやさしい改革案

考えてみたら、「金融庁にやさしい改革案」と思います。何故なら、現在は利息制限法では刑事罰の規定はなく、続きを読むに掲げたように年利29.2%の出資法で条文があれからです。グレーゾーン金利の争いは民事であり、刑事ではないから政府・行政はノー・タッチでよい。

もし、貸金業規制法で年利29.2%より低い最高利子率を決める。この利子率を超えると罰金刑や貸金業の許可取消のような行政処分の対象とすることになる。低い金利であるほど、金融庁の仕事が増えてしまう恐れがある。変な話しですが、「金融庁にやさしい金融庁案」になってしまうのかも知れません。

(3)何のための改革

改革の目的を見失ってはならないと思うのです。刑事罰や行政処分を厳しくするのも一案かも知れないが、現実的な方法は、何であろうかと思うのです。現在の利息制限法と出資法の2つの制限利子率があり、グレー・ゾーン金利があり、最高裁判決があると言う状態ですが、これで運用を続けて解決策を見つけていくのも一つの方法であり、無理矢理に貸金業規制法を改正しなくても良いのではと思うに至ったのです。

グレー・ゾーン金利が存在する状態でも、生活福祉資金貸付制度を充実させていく(単なる金額の増額すると言うのみではなく、制度の内容も見直す。)方法はあると思うのです。金融庁は、どうして必要なことをせずに、結果として利用者を不利にするかも知れない、改悪になるかも知れないことをするのだろうかと思ってしまいました。

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出資法第5条2項

前項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年29.2パーセント(2月29日を含む一年については年29・28パーセントとし、1日当たりについては0.08パーセントとする。)を超える割合による利息の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

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