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2006年9月25日 (月)

独リニア事故

(1)独リニア事故の原因

独リニア事故の、直接の原因は管制センターの人為ミス(共同通信記事)ということなのであろう。

(2)安全システムはどうなっていたのか?

しかし、人為ミスで済ますことが出来るとは思わない。例えば、仮にこれが在来線であったならば、メンテナンス・カーとかサービス・カーとかいう車両が線路内に入っていれば、信号機が作動して万一特急列車が後ろから来ても信号機に気が付いて停車したはずである。新幹線でも、基本的には同じで、信号機がなくても列車の運転台に前に何かがいることを知らせて自動減速が働いたのであろうと思う。

おそらく独リニア実験線でも安全システムは備わっていたのだろうと思う。人為ミスは、人間である以上は、ゼロには出来ない。人為ミスがあっても、それをカバーするシステムを備えることで安心して利用できるのである。

独リニア事故は、リニア鉄道で事故が起こった場合、多人数の死亡事故を伴う可能性があることを示唆したものと考える。

(3)リニア鉄道の実現は何時か?

独リニア事故は、一方で、この問いかけを投げたものと思う。

なお、リニア鉄道とは磁気浮上方式でリニア・モーターで走行し500km/h以上の速度で走行する鉄道を意味するものとします。(リニアという言葉自身はリニア・モーターを意味し、大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線や都営地下鉄大江戸線の様に通常の方式(鉄輪式)のリニア鉄道も存在することからです。なお、独リニア鉄道は、JRリニア鉄道が超伝導コイルを使用するのに対し、常温の通常方式の電磁石を使用する点が異なっていると理解しています。)

現在、リニア鉄道として実際に運行されているのは2004年から中国で上海空港と市内の間30kmを最高速度430km/h、所要時間8分で走っている列車のみです。

実験・実証鉄道線としては、この事故が起こったエムズランド実験線(31.5km)やJR山梨実験線の先行区間(18.4Km)があります。又、磁気浮上方式ではあるが、最高速度100km/hで走行していた愛知万博リニモ(8.9km)があります。

これら以外としては、1984年から1995年まで運行をしていた英国バーミンガム空港線(600m)があります。運転を止めた理由は、信頼性の問題とのことです。

ところで、リニア鉄道の実現が近いかというと、この事故の直前9月20日のBBC NewsShould UK trains look to magnets?などは英国におけるリニア鉄道の実現性について疑問を投げかけています。即ち、以下の問題点があるとの指摘です。

  1. 技術未成熟
  2. 他鉄道との相互乗り入れ不可能
  3. 巨額建設費

フランスにおいては、TGVが1981年に運行が開始された。TGV専用軌道もあるが、軌道幅(レールゲージ)がヨーロッパの標準軌道幅であることから、在来線にもそのまま乗り入れが可能である。例えば、英仏トンネルを通りロンドン・パリ間を3時間以内で走る。在来線の延長線上にある優位性が発揮できる。こういうことからTGVは、急速に普及したと考えます。

(4)日本のリニア

日本においてはリニア中央新幹線計画として東京都を起点に,甲府市,名古屋市,奈良市付近を経過地とし大阪市に至る延長約500kmのリニア鉄道の計画があります。60%がトンネルであり、総建設費は車両を含めて10兆円との試算があります。現在の新幹線1kmの建設費が70億円であるとすると、3倍の建設費となります。

運行経費は不明ですが、建設費の償却経費・資金コストを含めるとやはり現在の新幹線より高い運賃でないと採算が採れないのではと思います。リニア中央新幹線がほとんどトンネルであるとすると中途駅は余りないと思えます。仮に山の中に駅を作っても、そこからの交通手段を確保する必要があるはずです。又、既存の東海道新幹線は残るでしょうし、仮にリニア中央新幹線が完成して東京・大阪間を1時間で結んだとして1時間半ほど早くなるだけ。

私は、日本でのリニア鉄道の実現は不明というのが実状と思うのです。

(5)中国リニア鉄道

世界中で最も活気がある中国で最初の長距離リニア鉄道が敷設されるのではないかと思えるのです。例えば、上海・杭州間160kmの計画があります。中国には未だ新幹線がないのであり、これから建設するならリニア鉄道を採用することが考えられると思うのです。

ヨーロッパでのリニア鉄道実現が遠ざかることになれば、独のリニア鉄道の技術を中国が買ってしまう。それを中国が発展させて実用化する。そんな可能性もあるのではと思ったのです。

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