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2006年9月21日 (木)

石油値下がり-値下がりによる損失?

(1)ガソリン値下げ

ガソリン値下げのニュースが始まりました。

例えば、共同通信ガソリン前週比10銭安 約3カ月ぶり値下がり、日経ガソリン店頭価格、13週間ぶりに下落・レギュラー144円 です。

(2)原油価格値下がり

ところで、原油価格も下がっているのです。ニューヨーク商品取引所(NYMEX)の1月先物原油は、9月19日の終値で1バレル61ドル66セントでした。7月14日に天井をつけて8月8日以降は下がりました。http://www.wtrg.com/daily/crudeoilprice.htmlのこの1年間の原油価格の推移を以下に掲げておきます。

Nymexcrude2006920_1

(3)ガス価格値下がり(米国の話し)

米国の天然ガス価格も下がっています。同じチャートですが、ヘンリー・ハブ価格で百万BTU当たりの価格を単価としています。ヘンリー・ハブとは、米国ルイジアナ州にある9つの州間ガスパイプラインと4つの州内ガスパイプラインが集まっておりガスをパイプラインからパイプラインに受け渡しが可能な基地です。

Henryhub2006920ngspot

(4)アマランス(ヘッジ・ファンド)の破綻

米国での経済ニュースのトップがアマランスの破綻です。日本語の記事を探したところ朝日新聞の米ヘッジファンドのアマランス、天然ガス価格下落で巨額の運用損が最も詳しいようです。

昨日あたりのニュースでは損失額30億ドルと言ったような金額の記事が多かったのですが、今は60億ドル(7千億円)の損失と報じている記事もあります。例えば、このbloombergのAmaranth Says Losses Rise to $6 Billion After Transfer, Sales です。英語の記事は、検索すれば沢山見つかるはずです。これGas Trade Burns Amaranth などは比較的まとまっていると思いました。

アマランスはガス価格がこれほど下がらないと見込んで、ガス売買取引で利益を得ようとしたのです。その際、投資家からの資金だけでのガス量による売買差では利益が小さいとして借入金も絡めて取引量を大きくし、リターンも大きくなるようにと目論んだようです。そして、単に取引所での売買のみではなく、ある期間の定期販売契約様なものも絡めて。いずれにせよ、相当複雑な取引を関係させているはずです。

(5)日本の関係は?

ヘッジ・ファンドには当然のこととして資金運用を依頼・委託している資金提供者がいます。アマランスも100億ドル近い資産を有していたとのことであり、相当巨額の資金がアマランスで資金運用されているのです。アマランスへの投資家としては、サン・ディエゴの年金基金が約1.6億ドル(190億円)運用していたとの報道があります。目下の処、日本の投資家や年金基金等の名前は、出てきていませんが、もしかしたら出てくるかも知れないと思うのです。

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