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2006年11月22日 (水)

ホリエモン裁判

1) ホリエモン裁判

本日(22日)の公判の報道は、共同:株売却益、損益計上できぬ 堀江被告公判で会計専門家のようなものでありました。ホリエモン裁判は、Nikkei Net IT Plus 堀江被告の初公判9月4日、ライブドア事件全面否認へと報じられていることから後2回の公判を残すのみと理解します。

公判に関する報道からするとホリエモンの主張と他の宮内被告等とは、随分と違っているように思えます。大鹿靖明氏のヒルズ黙示録・最終章を読みましたが、裁判に関連する部分の記述もあり、興味ある内容でした。

ヒルズ黙示録・最終章 Book ヒルズ黙示録・最終章

著者:大鹿 靖明
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2) ホリエモン犯罪

ホリエモン一人の犯罪ではなく、堀江貴文(34)、宮内亮治(39)、熊谷史人(28)、岡本文人(38)、中村長也(39)及び(起訴されていない結果的に荷担してしまった人も含め)その他の関係者の犯罪であり、その意味では、ホリエモンが公判で主張しているように、ホリエモンは広告塔の役割を果たした、創業者であり、大株主であり、代表取締役であったのです。ライブドアの旧社名であるエッジは、2000年4月にマザーズに上場した。1999年頃から上場を目指し不眠不休で働いていたのは宮内と中村それに本年1月に沖縄で自殺した野口(この記事参照)であった。

上場会社となり、一般投資家から株式発行により資金を調達し、マネーゲームに彼らは陥っていった。ゲーム感覚でビジネスを実行し、コンプライアンス、ガバナンス、内部統制なんて言葉には全く関係がなかったであろう。だから、自社株売買で会社によるインサイダー取引も投資組合を隠れ蓑にして、積極的に進めた。ヒルズ黙示録・最終章を読んで知ったのですが、宮内、中村は交際費さえ使えなかった様です。だから、裏金を作り、スイスや香港のある会社の口座に預金した。このことをホリエモンは知っていたのか、いなかったのか。

3) ヤメ検弁護士高井康行の反撃

さすが検察の手の内を知っているヤメ検弁護士と思います。共同10月04日-中村被告も流用認める LD株売却益1300万円のように、約1億5000万円が中村、宮内両被告が香港で設立した会社「PTI」に送金されたと指摘し、経緯を追及しているし、共同:09月29日-「横領見逃し関与供述」 堀江被告の公訴棄却求めると「公訴権の乱用で棄却を免れない」との主張もしています。

証券取引法違反は5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金(証券取引法197条)ですが、業務上横領は10年以下の懲役(刑法253条)であり、特別背任は10年以下の懲役又は千万円以下の罰金(商法486条、会社法では960条)であり、業務上横領、特別背任の方が最高刑は思いのです。即ち、私には高井弁護士は、「重い罪を見逃す取引をしてまで、より罪の低いホリエモンを首謀者であるとして、起訴している。」との主張であると思えます。最終的に、宮内への求刑は懲役2年6月、熊谷、岡本、中村には懲役1年6月でした。共同10月19日-宮内被告に2年6月求刑 熊谷被告らは懲役1年6月

4) 今後

見守るしかないと思うのです。ライブドア・ホリエモン事件とはNikkei Net 6月5日-ライブドア株主らが集団提訴・101億円賠償求めるのように一般の投資家が被害を受けた事件です。妥当な判決が下されるだろうと思うのですが、ある意味では法の抜け穴であるLoopholeを巧みに突いてもいます。法の整備が追いついていなかったと言えると思います。投資家を守るのは法であり、金儲けをする側は、Loopholeを巧みに突いてくるはずです。永遠のいたちごっこだと思うのです。

5) 蛇足

ヤメ検弁護士にも色々おられる。立場が違えば、異なるのも当然だが、例えば、ヤメ検弁護士堀田力はここで9月11日のことであるが、「レッドカードが見えてきた―ホリエモン裁判の意味合い―ホリエモンはずっとしゃべらずにいて最後は無罪を願っているだろうが、実はその作戦は、成功していない可能性がきわめて高い。つまり、有罪でしかも実刑になる可能性が高い。」と語っている。

では、高井ヤメ検弁護士は悪人であるかと言うと、決してそうではない。検察が行き過ぎることはあってはならない。検察が警察がつっぱしたなら恐怖国家になってしまう。戦前の特高警察をつくってはならない。

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