2006年10月29日 (日)

顔のビジネス-お化粧

顔のビジネスなんて言ったら、ヤクザ屋さんの仕事みたいですが、そうではなくて広告の顔の話しです。先ず、次の顔ですが、多分化粧品の広告の顔だと思います。

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彼女のお化粧をする前の顔は、これだったというのです。

Realface

どう思われますか?私は、お化粧をする前の方が暖かみを感じてしまうのですが。人の顔はそれぞれの色々なものを写しだしており、それぞれに魅力があると思うのです。でも、ビジネスは違うのです。最大の利益を生み出すには、どうするか。それは、各人の利益ではないから別の判断が入る。ビジネスとは冷酷な面が多いですね。

ところでこの写真はYouTubeから持ってきたものです。どのようにお化粧で変身したのか興味ある人は、これを見て下さい。

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2006年8月26日 (土)

産婦人科

横浜市の堀病院における保健師助産師看護師法違反容疑で同病院の家宅捜索を24日に神奈川県警が行ったと報道されています。

第一報は各社とも家宅捜査の事実と警察情報を中心とした容疑の内容についてである。新聞、TV等のメディアによる報道は、事件発生時において問題を深く掘り下げることが難しい面はある。しかし、問題の本質を見誤ってはならない。そこで、今回は産科医療の問題点を私なりに突っ込んで見ます。

(1)医師、医療従事者不足と分娩施設の減少

多分一言で言えば、不足という言葉につきるのだろう。日本産科婦人科学会が行った全国周産期医療データベース(平成17年12月1日現在の状況に関するアンケート調査)によれば、日本全国の分娩施設数は病院数が1273、有床診療所数が1783の合計3056で、その他に自施設で分娩を取り扱う助産所が263。合計3319である。現実にはその後も減少しているとみこまれることから、現在は3000程度と調査結果では予想しています。

分娩施設は最近減少傾向にあり、最近の増減数は、平成17年9月5日厚生労働省審議会の日本産婦人科医会による資料によれば以下の表の通りです。

  平成14年度 平成15年度 平成16年度 合計 合計
  病院 診療所 病院 診療所 病院 診療所 病院 診療所
新規開設 5 23 4 10 6 25 15 58 73
分娩とりやめ 13 48 25 76 38 71 76 195 271
減少数 8 25 21 66 32 46 61 137 198

全国周産期医療データベースは、分娩に関与する常勤医師数は、大学の医員を常勤医に含めて合計を行った結果で7873名で、従来考えられていたよりもはるかに少ない人数であると述べています。

同データベースによれば、有床診療所の常勤医数は1名の施設が1214(68.7%)、2名の施設が452(25.6%)、3名以上の施設が99(5.6%)であります。常勤医1名の施設で24時間対応が必要な分娩の取り扱いを行うことは激務であり、中止する施設も増加しつつあると考えられるとのことです。ある医師の話ですが、開業産婦人科医は高齢化が一番進んでいるらしいです。60代が多いと。

(2)産科医師の激務

産科医師の激務は、(1)の不足により激務となっていると言えるし、激務であるから産科医師のなり手がいない。逆に廃業される方がおられると、どちらが鶏で卵と言う関係ではあるが、悪循環に陥っているのが現状と私は理解します。(1)の不足を止めるためには、産科医師希望者が増えるようにしなければならない。それと大事なことは、医師を育てるには、長い年月を要するし、その為の費用もかかることです。不足したから、XXから緊急輸入とは行かないのです。国家試験に合格した後にも経験を積んで一人前の医師になっていくのです。

どの程度の、激務かは私自身が産科医ではないので、私が説明するより、本年4月25日の衆議院厚生労働委員会における横浜市立大学附属市民総合医療センター母子医療センター産科現場責任者の奥田美加先生の発言(これ)を読んでいただいた方がわかると思います。3Kとは今や産科医のためにあると言った感じです。なお、この発言を国会図書館の議事録からも入手できますが、 厚生労働委員会議事録17号の7~8ページです。

いつ生まれてくるか分からないし、陣痛から分娩までの時間も様々である。周産期(分娩周辺期)は決してリスクがゼロとは限らない。以下の表は、他国の数字も記載してあるが、前掲の表と同じく平成17年9月5日厚生労働省審議会の日本産婦人科医会による資料に週産期統計として掲載されていたものです。24時間体制の分娩管理があるから、母子共に安心できる、父も頼れるという状態が得られていると思います。

国名 妊婦死亡率
出生 10万対
新生児死亡率
出生 千対
周産期死亡率
出生 千対
総医療費/GDP
の世界順位
日本 2003 6.1 1.7 3.6  
1999 6.1 1.8 4.0  
1998 7.1 2.0 4.1 17位
1997 6.5 1.9 4.2  
アメリカ 1999   4.7   1位
1998 7.1   5.1  
フランス 1999   2.9   5位
1998 10.1      
1997   2.7 7.1  
スウェーデン 1998 7.9 2.3 5.2  

日本が、どの数字においてもトップ。すごいです。その陰には、これを支えてこられた医師、助産師、看護師、その他多くの医療関係者がおられるわけで、過酷な勤務をしいて折角築いた良い状態を壊したくない。人手不足だからと中止できない産科医の仕事を理解しなければならない。以下は、日本産婦人科医会2005年9月5日づけ産科における看護師等の業務についての中にあった文章です。

新卒医師は毎年約8.000 人、このうち産婦人科に進む者は300 人で、そのうち女性医師が半を占め、時間が不規則な産科を希望しない。従って加重労働と医療訴訟の多い産科(周産期医療)に進む者は僅かに80 人程度である。

(3)医療過誤、医療訴訟

「医療過誤に関する訴訟の3割以上が産婦人科関連であることが、多大な心理的、経済的負担を生み、このことが新たに産科を志望する医師の減少を招いている。」と記載しているのが、厚生労働省、総務省及び文部科学省の課室長級の人達と日本産科婦人科学会、日本病院会他が加わっての小児科・産科における医療資源の集約化・重点化に関するワーキンググループ取りまとめ(平成17年)です。

更には、刑事事件となることがある。本年3月10日に福島県立大野病院の産科医の加藤医師が、業務上過失致死及び医師法違反の罪に問われ、起訴された。この事件で女性が亡くなったのですが、この亡くなった女性の帝王切開手術に際し、胎盤剥離を中止して子宮摘出手術等に移行せず、クーパーを用いて漫然と胎盤の癒着部分を剥離した過失により、大量出血により失血死させたというのが起訴事実です。

加藤医師を業務上過失致死(刑法)に問えるのか、起訴をすることが正しいのかと言う問題です。「医師でもない警察や検察が最もらしい過失行為を挙げて犯罪と言えるのか?結果論を勝手に言ってるんではないのか?」と私などは思うのです。医療中の事故と医療過誤の違いは、簡単とは思えないし、又、過誤があったからそれが刑法上の犯罪とできるのはよっぽどの場合と考えます。

医師の方は皆さん不当な起訴だと言っておられます。ここに7月21日の第一回公判前整理手続き時に弁護団が出したプレスリリースがあります。人によっては、弁護団のプレスリリースのみ読んでも片方だけの意見だから役に立たないと思われるかも知れませんが、私は、このプレスリリースの内容は、事実を正確に述べていると思っています。日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会のこの事件についての発表文もここにおいておきます。

警察的発想からすれば、「被害者(死亡者)がいれば、加害者がいるはずだ。正義の警察は犯人(加害者)を挙げねば。」となるのかも知れない。しかし、医療とは常にある意味では死と隣り合わせでいるわけで、最善を尽くしても残念ながら亡くなることがある。様々なことが重なって診断が困難なこともある。幾つかの治療方法が考えられることもある。一旦方針を決めても、それを刻々と変化する状態に応じて、変えねばならない。大変である。

最近の事故に、ふじみ野市プール事件とクレーン船送電線損傷事件があった。この2つの事件は、結果が想定されていた。(プール事件では針金で蓋を結んで使うなんてとんでもない。クレーン船は、送電線にぶつかることが判っていながら、クレーンを上げて進んだ。)業務上過失致死(クレーン船の場合は、死亡者がいないが)となっても納得がいく。結果が予想されるにも拘わらず、対策があるにも拘わらず、それを怠った。医療でも患者取り違えで死亡すれば業務上過失致死である。誰が見ても、重大な過失があると判断されれば業務上過失致死であるが、選択肢の多い医療の現場で、警察・検察が介入することは慎重な判断で行う必要があると私は思う。

(4)横浜市の堀病院における保健師助産師看護師法違反容疑について

直接的なコメントは差し控えますが、看護師による内診については、日本産婦人科医会2005年9月5日づけ産科における看護師等の業務についての中で次のように書かれています。

医政看発第1114001 号;平成14 年11 月14 日)にて厚生労働省医政局看護課長より鹿児島県保健福祉部長宛てに回答が送られた。①産婦に対して、内診を行うことにより、子宮口の開大、児頭の回旋等を確認すること並びに分娩進行の状況把握及び正常範囲からの逸脱の有無を判断すること。・・・・・以上の行為を看護師はしてはならない。

これまで、厚労省医政局長通知により禁止されていた看護師による静脈注射が、同じく医政局長通知により平成14 年、医師の指示の下に看護師も実施できる診療の補助行為の範疇として取り扱うこととなった例もある。内診は静脈注射よりもはるかに侵襲が少ないと考える。従って、分娩進行に伴い異常の発生する可能性を常にはらんでいる産科医療において、少ない人的資源を有効に活用し安全で快適な経過を得るためには医師、助産師、看護師の協調が不可欠であり、この見地からも分娩第Ⅰ期の経過観察に看護師の関与を認め、医師の管理下での内診を診療補助行為とみなすことを希望する。

即ち、通達において厚労省が、看護師はしてはならないとしており、明確な保健師助産師看護師法違反とまでは言えないのかも知れない。法に違反しているかどうかは、政府の判断ではなく司法の判断である。それと、昨年9月に日本産婦人科医会は看護師による検診を要望していたのだ。

看護師による検診を要望したのは、医師不足・助産師不足を医師・助産師・看護師のコメディカルで対応せざるを得ない現状からだとしている。助産師不足について同文書では以下のように述べています。

分娩(入院時の内診から分娩経過診察、分娩介助を含む)は必ず医師・助産師が担当するとすれば、その医療機関の分娩数に係らず、3交代制で実施する場合は延べ21 人/週であり、外来における妊婦検診(産科計測など)を担当する助産師・休暇(週休2 日所制)を含めて1 医療機関につき少なくとも約6~8 人以上の助産師が必要となる。しかも、助産師が2 人ペアで勤務することとすればさらに増加する。仮に、1 人で勤務するとしても、全国分娩取り扱い施設は6,473 施設で、必要な助産師数は51,784 人のところ、現在届け出されている産科施設就業助産師数は23,819 人で27,965 人不足となる。

これを読んでいると、堀院長は、県警の調べに対して開き直っていると簡単に批判して正しいのだろうかと疑問を持ってしまう。妊婦がいて出産になれば産科医として助けざるを得ない。医師の仕事は、自らがセールス活動を行えない仕事である。一方、医療行為を拒否することは出来ない。そんな仕事である。

堀病院の神奈川県警の捜査について、モトケン弁護士のブログに書かれた産科医のコメントをご本人及び関係者からの承諾を得ていないのですが、医師のコメントとして続きを読むの部分に勝手に掲載させて貰います。

産科、小児科が日本で今一番医療崩壊が進んでいると言われている。医療崩壊が生じれば、国民が困るのである。そして崩壊をくい止める手段を講じても、その効果が現れるのは相当の年月を経過してからである。この現実を正しく認識する必要がある。税金を使ってでも医療崩壊をくい止めることも検討すべきかも知れない。医療崩壊が生じたとき、そのしわ寄せは一番弱い者、貧しい者に来る。政治家が自分の票のために小さい政府と言うとき程、恐ろしいときはないのかも知れない。

又、関係するブログのリンクを以下においておきます。

元検弁護士のつぶやき・無資格の助産行為医療崩壊に対する制度論的対策について(その2)医療崩壊に対する制度論的対策について

ある産婦人科医のひとりごと・神奈川県警による堀病院強制捜索に関して

東京日和@元勤務医の日々・警察とマスコミが産科医療を滅ぼす]助産師不足

勤務医 開業つれづれ日記・国の産科 絶滅政策

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2006年8月25日 (金)

冥王星(続報)

国際天文学連合(IAU)の総会で、5Aと6Aが採択されました。IAUのプレスリリースはここにあります。5Bと6Bを含む原案の全ては、私の昨日のエントリーの続きを読む "冥王星"の部分にあります。

なお、採択された5Aと6Aの日本語訳は国立天文台 アストロ・トピックス (233)を読まれるのがよいと思います。(原文を専門家の方が訳された文章であり、変な報道記事のようにバイアスがかかっていないので、私はこちらの方が好きです。dwarf planetを矮(わい)惑星なんて訳した報道もありますが、国立天文台の文章はdwarf planetSmall Solar System Bodiesは英語のままとなっており、未だ日本語訳は決まっていないようです。)

昨日は私も真相解明に努力をし、私なりの解説を行ったのですが、この冥王星に関することについては、国立天文台ホームページ等を参照されるのがよいと思います。

ちなみに、今回の国際天文学連合の総会決議において惑星の定義を行うことになったことについて、国立天文台は次のように説明をなさっています。

8月14日からチェコのプラハで開催されていた国際天文学連合(IAU)総会は、最終日の8月24日、太陽系の惑星について決定しました。これは海王星・冥王星より遠い小天体が最近多数発見されていることなどにより、これまでの太陽系像を改定する科学的必要が生じたもので、2年近い討議と特別委員会での検討、今回の総会での熱心な科学的討議により決定されたものです。

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2006年8月24日 (木)

冥王星

冥王星が惑星ではなくなると話題になっている。

冥王星とは、ギリシャ神話のプルート(ギリシャ語でハーデス)から付けられた名前で、冥界(死者の世界)の王である。9つの惑星の中では一番新しい発見であり、1930年に米アリゾナのローウェル観測所のトンボー氏が発見した。大きさは月より小さい直径2320 km。(ちなみに月の直径は3476 kmで、重量(重力など関係ないから本当は質量)は月の18%) 

ところで、カイパーベルト衛星(Kuiper Belt Objects - KBO)と言うのを、ご存じでしょうか?1992年にハワイ大学のJewitt氏とカリフォルニア大学バークレーのLuu氏がハワイ・マウナケア山の2.2m望遠鏡で最初のカイパーベルト衛星QB1を発見し、その後多くのカイパーベルト衛星が発見されているのです。なお、海王星より遠いところにある衛星をカイパーベルト衛星と呼び、木星と海王星の間にある衛星をケンタウルス衛星と呼んでいる。どれくらいの数が発見されているかというとをList Of Centaurs and Scattered-Disk Objectsを見て下さい。発見されていないのが大多数であるが全部で70,000個以上あるだろうと言うのだ。冥王星をカイパーベルト衛星と呼んでも、不自然ではなくなってしまったのです。

恒星(Star)とは太陽のように自ら光る星。惑星(Planet)とは恒星を回る星。衛星(Satellite)とは惑星を回る星。もし、このように整理すると、実はハレー彗星のような彗星(Comet)や小惑星(Meteor Astronomy)も良く知られている。何を惑星というのか、何故9つの天体(水金地火木土天海冥)を惑星と呼んだのか、訳もわからずに呼んでいたように思える。

以上が、国際天文学連合(IAU - INTERNATIONAL ASTRONOMICAL UNION)が本日惑星の定義について決議しようとしている背景である。決議案そのものは、下の続きを読むに入れておきました。(出所:IAUホームページ)

実は、私はこれを読んで、4つの決議案の全てが採択されても、矛盾を感じないのです。少なくとも5Aは採択されるのでしょう。従い、以下で間違いないと私は思っています。

(1)太陽系の惑星は8つである。(5Bが採択されれば、古典的惑星と呼ぶこととなる。)

(2)太陽を回る天体は、惑星(planet)、小惑星(dwarf planet)、太陽系小天体(Small Solar System Bodies)の3分類となる。(訳は私が勝手に行っているので、正式日本語名とは限りません。)

(3)冥王星は小惑星(dwarf planet)に含まれる。

何故か、新聞やTVの報道は私の上記の見解とは異なっているのが多そうである。報道が正しいか私の説明や見解が正しいか、皆さん是非チェックしてみて下さい。私に誤りがあった場合は、厳しいお叱りをコメントに書き込んで下さい。

ビジネスでは、報道をそのまま信じるのではなく、その情報源にまで遡って調査することが重要であり、勝ち抜くために必要なことであると考えております。

各新聞社の表題及び記事を以下に列挙しておきます。クリックすれば、それぞれの記事が開きます。降格なんて嫌な単語を使っている会社がありますね。

朝日:冥王星降格案が基本、惑星定義最終4案 24日採決

日経:「冥王星」降格に対抗案・国際天文学連合

毎日:太陽系惑星:冥王星除外で最終調整 IAU、今夜全体会合

産経:冥王星、格下げか 太陽系惑星、今度は8個に

読売:天文学連合会長、惑星数で2案提出へ…8個と11個

共同通信:惑星定義で2案採決へ 冥王星残す対抗案も提案

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2006年8月21日 (月)

ワニは魚だっけ?

ボツネタ(岡口基一裁判官)に「オーストラリアでは,ワニが「魚」になったようです。」というのがあった。その記事は、Excite Newsの世界びっくりニュース「ワニは魚である」、オーストラリア議会で決定 であった。

そこで、ロイターの元の記事を探し出して発見したのがこれである。

内容は、同じなのですが、どう思われましたか?

ところで、ロイターの元の記事はCrocodileと言っています。Alligatorは、そうするとどうなのかな?オーストラリアは全てCrocodileなのかな?と馬鹿なことを思いました。手元の辞書を引くと、Crocodileの方が大きいワニを指すようですね。

でも、ワニの輸出規制をするのに、何故ワニとして規制しないのか、わざわざ魚とするのか私には分かりませんでした。日本人にとっては、ワニは絶対に魚ではないだろうな~て思うのです。なぜなら、食べたいと思わないから。

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